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春先や秋口の鯛は美味しい魚の代表格です。活きのいいのを〆め、あまり温度の低すぎない冷蔵庫で5〜6時間ねかせてやるんです。質がアルカリ性から酸性に変わり、程好く旨味を引き出してくれる。(人間の舌は酸性を好む)旨い!! の一言です。
けど、5月後半位には「むぎわら鯛」と呼ばれ、身が焼け、味も落ちて来ます。そんな時に、塩昆布を細く切り、鯛の切り身にからませてやる…。味の落ちて来た鯛に昆布を加え、味の相乗効果を求めた一品といえます。要するに理屈なく料理に手を加える事は、無意味なんです。
昔から皆さんがご存知の筍とワカメの炊き合せ。(若竹煮) この一品にも意味が有り、筍の毒素(タンニン)を取るには、昆布でも海苔でもなくワカメなんです。そして、その筍が出回る頃に新芽の出る山椒(木ノ芽)を、ポンと叩き香りを出し、上にそえてやる。
春を代表する一品の誕生です。
昔の人々は、化学分析とかいう高度な知識もないままに、長年の知恵でこういった理屈ある料理を数々造ったんです。ですから、基本は「ぜったいくずしたら、アカン」そう思てます。
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